棚田散策の昼食にはやっぱり新米。というわけで、別府大学下の「おむすびころりん」で大ぶりのおにぎりを握ってもらい、出発だ。JR別府駅前から内成行バスに乗り、内成公民館前で降りると、のどかな棚田の風景が広がっている。
 案内役は内成出身でエコツーリズムグループ『別府湾地球学校』スタッフの後藤幸彦さん。等高線に沿って築かれた石垣が美しいカーブを描く昔ながらの棚田を行くと、時おりブォーッと牛の声が響き渡る。「ここがホントに別府市!?」とビックリ。

 棚田を眺め渡すように立っている大イチョウは、樹齢1450年とか。11月の見事な黄葉は、秋の内成のシンボルだ。農家の蔵に残る鏝絵を見せてもらったり、農作業中のおじいちゃんに声を掛けたりしながら坂道を歩く。すべての時間がゆっくりと流れているのを感じる。
 林に分け入り、清水の湧く所に出た。「この水が田に流れ込むから内成の米はおいしいんですよ」と後藤さん。口に含むとやわらかな甘い味がした。

 昼食のあと、仁聞菩薩が開いたという石城寺にお参りし、棚田の大パノラマを楽しみながら下って行く。真っ赤に色づく大もみじの下で、お地蔵様を刻んだ六地蔵菩薩塔を拝むと、3時間余りの内成散策もいよいよ終点だ。
 農村の秋を堪能したら、かいがけ温泉「きのこの里」へ。くぬぎ林の中に拓いた露天風呂や貸切風呂も充実しており、散策の汗をゆったりと流せる。


今年7月にオープンしたおにぎり専門店。注文を受けてから握るおっきくて具だくさんのおにぎりは、愛情たっぷり。揚げたて熱々のえび天マヨや唐揚げマヨ、みそカツ、きんぴらなどメニューも多く、1個120〜200円前後。日替わりおにぎり2個に味噌汁が付くランチボックス390円。店内でも食べられる。
別府市上人西町4-1 TEL.0977-66-5599 営/11:00〜18:00 休/土・日・祝日

目の前に山並みが広がる開放的な露天風呂をはじめ、3つの家族風呂や、男女別の露天付き内湯など、源泉掛け流しの温泉が人気。クヌギ林の椎茸農園内にあり、食事処では椎茸めしや炭火焼きが名物。宿泊もできる。
挾間町田代(別府の森ゴルフクラブ近く)
TEL.097-583-5299 http://kinokonosato.ftw.jp
営/男女別内湯&露天風呂・家族風呂11:00〜21:00、露天家族風呂15:00〜21:00(土・日・祝日のみ。問い合わせのこと)、食事処11:00〜21:00(OS20:00)
休/年中無休
料/男女別内湯&露天風呂:大人300円、家族風呂:1室50分1,200円(4名迄)、露天家族風呂:1室60分2,000円(4名迄)

別府湾地球学校
別府湾エリアの豊かな自然や農村、町に出かけて環境や地球のことを楽しく学ぼうと、今秋結成された会員制エコツーリズム組織。内成をはじめ、四季折々の自然や暮らしにふれるプログラムを展開している。ガイド派遣もOK。「別府湾こども学校」もある。会員募集中。
問/別府八湯トラストTEL.0977-22-1334(野上本館)
http://homepage3.nifty.com/hatto-kk/trust/
 
内成は人間国宝の竹工芸家・生野祥雲斉氏生誕の地で、記念碑がある。この辺りは竹林も多い。
二宮さん宅の蔵には亀の鏝絵が残っている。声を掛けて見せていただこう。
棚田を守る会会長の二宮清康さんと。
大イチョウの幹回りは9m、樹高約30m。そばに小さな薬師堂がある。
高台に湧く水は48本の小さな水路に流れ込み、内成の棚田を潤しているという。
石城寺の裏庭には、開祖・仁聞菩薩の像がある。
ワラを入れる古びた小屋が、なんともいい雰囲気。
大もみじと六地蔵菩薩塔。集落の境界にはポツポツとこんな地蔵が見られる。説明をしてくれる後藤幸彦さん(右)。